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ゴシック様式

ゴシック様式の文化

中世の文化の最後になるのが、このゴシックの文化になります。ゴシックとは時代のイタリア人が野蛮なゴート人の建築という意味に用いた言葉に由来します。しかし、この時代の人が「フランス人の業」といっているように、12世紀前半パリを中心とするフランス王領で現れた建築からゴシック様式が始まり、13、14世紀になると一層発展していき、16世紀までゴシックの文化は続くことになります。

【ゴシック様式の建築】

ゴシックの建築の特徴は、構造部分の肋骨きゅうりゅう(リブ、ボールド)と尖塔アーチとフライング・バットレスになります。しかし、これらはここの技術は必ずしもゴシック建築特有のものではありません。むしろゴシック建築はこれらの技術を総合して、ロマネスク建築より洗練された壮麗な建造物に発展させることに特色がみられます。

交差ボールトから発達したリブ、ボールドは、すでにロマネスク末期にも見られていましたが、四辺が半円アーチであったために各支点の間は等しくなくてはなりませんでした。しかし、ゴシック建築では、尖塔アーチの応用により、柱間の長短に関係なく高さを一定にすることが可能となりました。

この尖塔アーチは施工が簡単なために天井高も高く作ることも可能となっていきます。しかし、それだけ身廊の扶壁(バットレス)を強固にする必要が生じ、バットレスが外観上無視できない要素となってきました。

次第にリブは構造体というよりは、装飾として重要な役割を果たすようになってきました。リブの構造の発達より壁がほとんど構造的な意味を持たなくなり、窓を大きく取れるようになります。

キリスト教の教会建築を中心に発展したが、都市の市民層の形成とともに次第に市庁舎などの公共建築に及ぶ。

フランスのゴシック建築

北部では早くから発達したが、南部ではロマネスクの傾向が強く、構造的進展が遅かった。ゴシック建築の始まりは、パリ郊外のサン・ドニの内陣から始まったと言われています。

代表的な建物
パリのノートルダム大聖堂

両側のバットレスを利用して幅を拡大し、身廊の天井高さは35mにも及びます。この高さを維持するためにはフライング・バットレスの手法が不可欠となり、この手法はフランスで発達しました。

イギリスのゴシック建築

イギリスは、ゴシック建築を北フランスより学ぶことになります。イギリスのゴシック建築大聖堂の特徴は幅が狭くて奥行きが長く、構造的にも発達が遅れてしまい、柱間が狭く、天井高も高くできませんでした。リブの扱い方が発達し、その数が多いことがフランスのゴシック建築と異なる点です。

代表的な建物

ソールズベリ大聖堂

【ゴシック様式の装飾】

ラテン十字(細長い十字形)を基本とし、垂直線の強調やリブの発達による部材の軽快さなど、宗教上の効果と連動してこの時代の造形を特徴づける。また、ステンドグラスの使用など教会建築の装飾性の高まりとともに、内部空間を華麗なものにする。

    代表的な建物
  • ノートルダム大聖堂
  • シヤルトル大聖堂
  • アミアン大聖堂
  • ケルン大聖堂
  • ミラノ大聖堂
ノートルダム大聖堂
写真はノートルダム大聖堂


【ゴシック様式の家具】

この時代になると、豊な居住性を求める工夫がいろいろと考えられ、室内の装飾や調度品などにも、豪華なムードが漂うものが多くなってきました。

ゴシックの家具は建築意匠を採り入れたものが多く、建築と関連しての変化が見られます。垂直に強調したシンメトリーな形態と、豪華な彫刻装飾に特色があり、柩にはアカンサス、唐草、渦巻き、S字模様などが彫刻されています。

框組(かまちぐみ)板張り構造で建築同様、垂直性を強調するデザインのものが多くつくられる。また、トレーサリー(透かし彫りの模様格子)リネンフィールド(ひだ形飾り)フランボワイアン(火炎模様)など家具の装飾に使われる。

【ゴシック様式の工芸】

ステンドグラスはゴシック建築の出現と共に大きく発展しました。13世紀になると大会堂内部の壁面は全面が窓の集合体となり、その装飾の主役をステンドグラスが受け持つようになりました。ステンドグラスの題材としては、聖母、使徒、聖人など大型の単身像や円、方形などの細かい模様も用いられ、聖典の世界を美しく描き出しています。

タピスリーは、すでにロマネスク期から存在していましたが、ヨーロッパで広く用いられたのはゴシック以後であります。